【レッスン⑤】DAppsの運営ポリシー

運営スタイルも変革が求められる時代へ

DAppsは、従来の中央集権的な性質を持ったWebサービスとは異なり、非中央集権的な状態で運営されます。

ここで注意点として、「非中央集権=管理者が存在しない」訳ではないことがあげられます。

DAppsには、特定の管理者が存在しません。

これは裏を返せば、不特定多数の管理者によって運営されるサービスであるということです。

この不特定多数の管理者に該当するのがコミュニティです。

コミュニティとは、多くのユーザーによる集合体を意味します。

DAppsは、サービスの開発者とコミュニティによって運営されるため、従来のWebサービスと比べてユーザーの意見を重要視することになります。

例えば、コミュニティからサービス改善の提案を集めたり、コミュニティと開発者が一緒に会議を行なったりしています。

ALISの運営ポリシーを学ぼう

ALISの場合、主に以下のような運営スタイルを実行しています。

・Trello（タスク管理ツール）で全タスクを公開：ALISの開発状況を公開しています

・Twitterで毎日の活動を報告：業務報告を毎日行なっています

・GitHub（開発管理ツール）でソースコードを公開：より詳細な開発状況を公開しています

・Google Analytics（データ分析ツール）でデータを公開：ALISユーザーの利用データを公開しています

・Discord（チャットツール）でコミュニティからの連絡を常に受付：チャットツールを通してユーザーが改善提案できる環境を整備しています

・AMA（Ask Me Anything）を定期的に開催：開発者と直接コミュニケーションが取れる機会を用意しています

従来のWebサービスでは、自社サービスの開発状況やソースコードはもちろん、データまで公開するといった運営スタイルは考えられませんでした。

しかし、ALISのようにDAppsを運営する上では、コミュニティの存在は必要不可欠であり、そのコミュニティに対する情報の開示は必須なのです。

また、ALISで開発されたAPIは全て公開され、ALIS以外のWebサービスでもALISとの連携が進んでいます。

APIとは、Application Programming Interfaceの略で、そのサービスの一部の機能を他のサービスで使用するための仕組みのことです。

ALISの場合、例えば投げ銭のAPIを使用することで、別のWebサービスにALISトークンを送り合うことのできる機能を組み込むことができます。

これにより、ALISコミュニティの拡大が期待できるのです。