ODLが解決する問題
レッスン②で学習した通り、Ripple社は世界中の金融機関に対してRippleNetという国際送金ソリューションを提供しています。
このRippleNetを使って国際送金を行うことで、コストを安く抑えることができるだけでなくスピーディーに送金を実行することができるのです。
そしてこの仕組みを実現するために、暗号資産XRPを使用しています。
具体的には、異なる複数の通貨間で送金を行う場合、間にブリッジ通貨としてXRPを挟みます。
例えば、アメリカの企業が米ドルで送金したとしても、日本の企業は日本円で受け取ることができます。
ここで問題になるのが流動性です。
流動性の問題とは、送金先が事前に資金を調達しておかなければならないというものになります。
送金側の金融機関は、顧客が振り込んだ送金資金を手にする前に、事前に資金を送金先に現地通貨でファンディングしておく必要があり、そのタイミングのギャップによる流動性コストが、国際送金における大きなコスト要因となっていました。
そしてこれを解決するのがOn-Demand Liquidity(ODL)です。
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ODLの仕組み
ODLは、RippleNetに含まれる機能であり、XRPを活用することで異なる通貨間で行われる国際送金を第三者を介さずに高速実行する仕組みです。
元々は、xRapidという名称でスタートしましたが、現在はOn-Demand Liquidityに名称変更されています。
2020年10月時点でODLの取引がRippleNet全体の20%を占めており、送金額は約20億ドルに及んでいます。
ODLの仕組みはシンプルです。
送金側の金融機関は、法定通貨を一度XRPに換金してから送金します。
受け取り側はそのままXRPを受け取り法定通貨に換金し、最終受取人の銀行口座に資金を届けます。
この時に使用されるXRPとその基盤システムであるXRP Ledgerは、送金・決済サービスとして優れているため、約3秒で決済が完了するのです。
また、2020年10月にはODLにLine of Credit(LOC:クレジットライン)の機能が追加されました。
これにより、送金側の金融機関はRipple社が事前に振り込んだXRPを元に決済した上で、2週間以上あとにRipple社に利子付きで資金を返すことが可能になっています。
その結果、送金業者にとっての最大の悩みであった流動性の問題が大きく改善されることになったのです。
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金融機関による導入事例
ODLを活用した国際送金の事例は世界中で既に数多く誕生しています。
Azimo
例えば、ヨーロッパ有数の送金プロバイダーであるAzimoはODLを活用したレミタンスサービスを提供しています。
このサービスを通して、ヨーロッパで働く出稼ぎフィリピン人が母国に送金する際に、安価でかつスピーディな送金をすることが可能になりました。
AzimoのCEOであるRichard Ambroseは、「ODLを使うことによって国際送金のコストと所要時間を大幅に削減することができ、我々の顧客もその便益を受けている」と話しています。
goLance
もう一つの例として、米国拠点のgoLanceという、フリーランス労働者のためのマーケットプレスもODLを活用しています。
goLanceには世界で50万人以上のフリーランサーが登録しており、多くのフリーランサーはフィリピンやメキシコなどの途上国に居住しています。
発注主から集金したお金をgoLanceが世界中のフリーランサーに定期的に支払いますが、個々の送金は比較的低額でありながらも、高頻度で大量に海外に送る必要があり、従来のテクノロジーでは非常にコストが高く、かつユーザー体験に大きな問題がありました。
goLanceからするとフリーランサーは自社のプラットフォームを使ってくれる顧客であり、フリーランサーはプラットフォームからいかに低コストでスピーディにお金を受け取ることができるかどうかを重視しています。
そのため、goLanceにとって他社との差別化としても効率的で安価に国際送金をすることができることは自社の戦略上非常に重要でした。
そういった背景からgoLanceがODLを活用し始め、現在ではフリーランサーに瞬時に安価で支払いを行うことが可能となりました。
レッスン①でも触れた通り、世界では個人や中小企業による低額・高頻度の国際送金が激増しており、上記のようなユースケースにおいてODLは大きな価値をユーザーに提供しています。
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