【レッスン⑤】The Graphエコシステムと研究開発

Why does this lesson matter?

本レッスンでは、The Graphの開発とエコシステムの拡大がどのような組織によってリードされているのかを学習します。また、The Graphが研究開発を進めているテーマについても知ることで、The Graphの未来を覗いてみましょう。

What you can learn in this lesson

  • The Graphエコシステム
  • 研究開発のロードマップ

The Graphのエコシステム

The Graphネットワークは開発者やIndexer、Curatorなどさまざまな役割を担う参加者によって維持されています。

一方で、The Graphを進化させる研究や開発などには複数の組織が力を注いでいます。

Edge&Node、The Graph Foundation、The Graph Councilなどがその代表格といえるでしょう。


Edge&Nodeは以前はGraph Protocol, Inc.という名前の組織でした。

既に学習した通り、Graph Protocol, Inc.は2018年4月にJannis Pohlmann氏、Brandon Ramires氏、Yaniv Tal氏によってサンフランシスコで設立された会社です。

彼らはThe Graphの初期アイデアを生み出し、プロトコルを構築した他、関連するツールやソフトウェアの開発やコミュニティの成長などを進めました。


名称の変更はThe Graphメインネットの開始、The Graph Foundationの設立と同じ時期に行われました。

名称変更は開発、宣伝チームの非中央集権化を強調することを意図したものです。

現在も創業者たちは献身的なサポートやリーダーシップによってThe Graphの拡大をサポートしており、Web3エコシステム上でネットワークの非中央集権化を進める重要なメンバーであり続けています。


The Graph Foundationは、The Graphネットワークを長期に渡り持続させるエコシステムの開発と成長をミッションとした組織です。

The Graph Foundationの設立時に、Graph Protocol, Inc.からいくつかの役割を譲り受けました。


役割としては、The Graphを利用するプロジェクトへの助成金やエコシステム資金の分配、技術的ガバナンスプロセスの調整、デベロッパーへのGraphQL、サブグラフ、DAppsの技術教育など多岐に渡ります。


The Graph Councilは、The Graphの分散ネットワークのガバナンスを行う組織です。

5つの異なるステークホルダーグループを代表する10人のメンバーにより構成されています。

5つのステークホルダーは、Indexer、ユーザー、リサーチャー、後援者、初期チームです。

行う仕事としては、The Graph Foundationの運営、プロトコルのアップデート、The Graphエコシステムを発展させるDAppsやツールの開発、研究開発への助成金の提供などです。


Check your achievement

Click the “Tick” button
if you understand the lesson so far.

The Graphの研究開発ロードマップ

最後に、The Graphの研究開発を学び、将来どのような発展を遂げるのかを見てみましょう。

The Graphで行われている研究内容としては、インデックス作成のパフォーマンス改善、新しいデータソースとチェーンへのサポート、ゼロ知識認証の利用、レイヤー2スケーリングなど多岐に渡ります。


特にコア貢献者は研究開発をGitHubなどを利用してパブリックに行っており、また部門を超えてフィードバックを送り合いながら進めています。

チームの共同作業をより簡単にして研究開発を進めていくために、いくつかの分野で研究開発グループが作られました。

Data & APIs、 SNARK Force、 プロトコルエコノミクス、プロトコル&ネットワークオペレーション、Indexerエクスペリエンスの5つです。


Data & APIsは、The Graphにおいて特に重要な、インデックス作成とクエリ処理をハイパフォーマンスでかつ確実にすることに焦点を当てたグループです。

特に、コア貢献者は並列データ処理モデルやPoIのための高速で斬新なハッシュアルゴリズム、新しいストリーミングアーキテクチャを研究しています。

また、サブグラフの開発者体験についても改善を行っています。


SNARK Forceは、ゼロ知識証明と呼ばれる暗号技術のThe Graphへの応用を研究しているグループです。

検証可能なインデックス作成、クエリ処理などの実現を目指しています。

また、レッスン3に出てきたマイクロトランザクションシステムScalarにゼロ知識証明を適用することについても研究が進められています。


プロトコルエコノミクスは、システムレベルやプロトコルのインセンティブ設計に特化したグループで、レイヤー2へのスケーリングやIndexerの効率的な運用などを研究中です。


プロトコル&ネットワークオペレーションは、サブシステムのインスタンス化、最適化、メンテナンスなどを司るグループです。

プロトコルの自動化やネットワークゲートウェイの改善、支払い体験の向上などを進めています。


Indexerエクスペリエンスは、その名の通り幅広いIndexerとネットワークの相互作用についての研究開発に重点をおくグループです。

クエリにかかるコストの効率的な推定モデル、PoIのクロスチェックなどを研究しています。


Check your achievement

Click the “Tick” button
if you understand the lesson so far.

【レッスン⑤】 The Graphエコシステムと研究開発

0%

0%

You haven’t finished all the lessons. Make sure to complete them before taking a quiz!

You can start a quiz by clicking the button below.