Celoのプルーフオブステークの仕組み
Celoはプルーフオブステークを用いて100のバリデータを選出し、かつバリデータの66%以上の合意を得ることで合意形成を行います。
PoSは、ビザンチン将軍問題耐性(BFT:Byzantine Fault Tolerance)を持つコンセンサスアルゴリズムだとされています。
Celoにおけるバリデータは、ステーキングの他にバリデータグループと呼ばれるバリデータノードの集合体に所属している必要があります。
バリデータグループは複数存在しており、各バリデータは新しくグループを作ることもできますが、既にあるグループに参加することも可能です。
バリデータグループは、一定周期(24時間)毎に100のスロット(バリデーションの権利枠)をかけて、CELOホルダーから投票を集めます。
投票後、各グループは得たスロット数に応じてバリデータを合意形成プロセスに参加させることができます。
Celoのバリデータ選出の仕組みは、代議員制度に似ているようにも思えます。
その意味では、バリデータグループは政党であり、各バリデータは議員、スロットは議席、CELOホルダーは有権者のようなものだと考えることができそうです。
各バリデータグループは獲得したスロットに応じてcUSDを報酬として獲得し、それを各グループ内でシェアします。
このとき、同時に同価値分のCELOトークンが発行され担保資産として蓄積されます。
なお新規発行されたCELOトークンの一部は、担保資産とは別にカーボンオフセットに取り組む団体へ寄付されています。
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Celoのノードネットワーク
Celoのネットワークは、バリデータの他にフルノードとライトノードと呼ばれる2種類のノードを加えた、3つの主体によって分散的に構成されています。
フルノードの役割は、ライトノードからのリクエストに応答し、トランザクションをネットワークに伝播したり、ブロックチェーンに履歴を保存したりすることです。
彼らはその対価として、トランザクション手数料を受け取ることができます。
Celoでフルノードを運用することは、個人が自由にCELOを稼げる稀有な収益手段です。
一方でライトノードは、フルノードからアカウントデータを取得したり、トランザクションを発行したりするアプリケーションとして機能します。
例えばCeloのウォレットなどはライトノードに該当します。
Celoのライトノードの長所は、同期コストが非常に低い点です。
ライトノードはフルノードからデータを断片的にダウンロードできるため、同期に必要なデータ量がごくわずかで済むよう設計されています。
これにより、ネットワーク内のウォレットやアプリケーションなどは、集権的なノードプロバイダーに依存せず、P2Pモデルのままフルノードと相互に接続できるのです。
さらに、金融包摂の観点からもCeloのライトノードは優れています。
Celoがフィールドリサーチを通して得たことの1つとして、発展途上国の人々のモバイル端末はデータ容量が小さい傾向にあり、ブロックチェーンとの直接的な同期は困難だという発見がありました。
Celoのライトノードは接続難易度を小さくすることに成功し、そのような地域の人々が持つ端末からでもP2Pネットワークへの接続を可能にしています。
以上のように、Celoのネットワークはバリデータを中心に、二層目にはフルノード、三層目にはライトノードという三層構造を取っているのです。
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Celoのオンチェーンガバナンス
Celoは、ブロックチェーンのアップデートやコミュニティの運営方針に関して、CELOトークンを用いた投票で意思決定を行います。
CELOホルダーは、システムにロックしたCELOの量に応じて投票権を行使できます。
とりわけ重要な投票機会は、新しいステーブルコインの追加および担保資産の追加に関する提案です。
投票者は、ステーブルコインが価値を失えば自身が保有するCELOの価値も失われるリスクを持っているため、合理的な意思決定をする動機を持っています。
もちろんシステムの改善に関してアイデアがあれば、提案を自ら作り出すことも可能です。
例えば日本円にペッグしたcJPYを発行したい場合には、実際に提案を作成し投票でコミュニティに意見を問うことができます。
ビットコインやイーサリアムでは、システムの改善に関してトークン保有者が意見を出し意思決定に参加することはできません。
Celoはトークンによるガバナンスを採用する形で、パブリックチェーンの新しいガバナンスモデルを提案しているのです。
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