Kyber Networkの開発するスマートコントラクト
Kyber Networkは、イーサリアムのスマートコントラクトを使って開発されています。
スマートコントラクトは、予め設定した条件を満たすと、自動的に取引を実行してくれる便利な仕組みです。
Kyber Networkでは特に、「価値交換」に関するスマートコントラクトを提供しています。
例えば「イーサリアム(ETH)でDaiを購入する」といった命令文を記述しておくと、条件を満たした際にKyber Networkのリザーブから自動的に交換が実行されます。
交換の際は、いくつものリザーブから利用者にとって最適なレートを計算しています。
スマートコントラクト同士の通信
スマートコントラクトの大きな特徴として、「スマートコントラクト同士が相互に通信できる」点があげられます。
この特徴を活用しているKyber Networkのスマートコントラクトは、あらゆる開発者が開発したスマートコントラクトに接続することができ、連続的な価値交換を提供することが可能です。
例えば、ETHでゲームキャラクターが購入できるプラットフォームでは、ETHとゲームキャラクターを交換するスマートコントラクトに対して、Kyber Networkを接続することができます。
そのため、購入者がDaiしか保有していない場合でも、Kyber NetworkがDaiを自動でETHに交換することで、結果的にDaiでゲームキャラクターを購入することができるのです。
こういった形で、様々なサービスの利便性を高めることができます。
Kyber Networkとの統合
以上のように、スマートコントラクト同士を接続することで、より複雑なサービスを構築することができます。
Kyber Networkでは、他プロジェクトのスマートコントラクトと協業することを「統合」と表現する場合があります。
Kyber Networkを統合し、価値交換に役立てるDeFiプロジェクトが増えるほど、Kyber Networkの提供する流動性が増加する仕組みです。
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Kyber Networkとの統合例
Kyber Networkのオンチェーン流動性は現在、多くのスマートコントラクトを通してDeFiプロジェクトに活用されています。
ここでは、より応用的なスマートコントラクトの統合例を学習していきましょう。
TokenSets
レッスン④で学習した通り、暗号通貨投資信託のTokenSetsはKyber Networkのオンチェーン流動性を活用しています。
TokenSetsも、Kyber Networkのスマートコントラクトを統合しているのです。
例えば、TokenSetsの提供するスマートコントラクトが、「ポートフォリオ内のDaiを、ETHと交換するべきだ」と自動算出した場合、そのスマートコントラクトがKyber Networkのスマートコントラクトに対して命令を出します。
Kyber Networkのスマートコントラクトは、TokenSetsのスマートコントラクトの命令に基づきETHとDaiの交換を実行します。
スマートコントラクトの統合は、このようなシステム連携を可能にし、価値交換をスムーズにするのです。
Betoken
Betokenは分散型のヘッジファンドです。
誰でもファンドの運用にマネジャーとして参加でき、一定期間の暗号通貨トレードにおける成績の良し悪しにより多額のファンド運用権限を持つようになります。
BetokenもKyber Networkのスマートコントラクトを統合することで、オンチェーン流動性を活用し、マネジャーがすぐに取引できる環境を整えています。
Betokenが自らリザーブを開発せずとも、Kyber Networkのスマートコントラクトに接続することで、すぐにリザーブを活用できるのです。
Fulcrum
Fulcrumは、暗号通貨を借り入れることでマージントレードができるプラットフォームです。
暗号通貨を預けずに、ロングやショートポジションを取ることができます。
FurclumはKyber Networkのスマートコントラクトを統合し、利益を受け取る際の通貨を選択したり、即時の担保精算を可能にしています。
Kyber Networkのスマートコントラクトは、Fulcrumのシステムに組み込まれることで暗号通貨の交換を可能にし、借り手や貸し手に届けることができるのです。
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