ビットコインの革命をおさらいしよう
パブリックチェーンについて理解を深めるため、全ての基礎となるビットコインについておさらいしましょう。
最初に誕生したパブリックチェーンはビットコインです。
ビットコインは、BTCという暗号通貨を使ってユーザー同士で通信できる仕組みであり、これを金融機関のような第三者を一切挟まずに実現したことが最も革新的な点でした。
ビットコインの考案者であるサトシ・ナカモトは、銀行のような金融機関に通貨のシステムを依存してしまうことによる課題を次のように述べています。
- 決済情報が金融機関によって取り消される可能性がある
- 手数料が発生し、送金コストが高くなる
- 個人情報を提供しなければならない
例えば、クレジットカードが不正に利用された場合、カード会社はお店への支払いをストップできてしまいます。
また、権力のある人物が特定の取引を取り消すよう、銀行に働きかけることができるかもしれません。
運営コストを回収しなければならないため、金融機関の利用手数料も増加します。
ビットコインは、次のような特性を持つため上記の課題を解決する可能性を秘めています。
- 自国の通貨を信頼できない人が得ることのできる新たな選択肢
- 銀行口座を持てない人のための資産管理手段
- 特定の権力によって影響されない資産
ビットコインは、世界中の国境を超える通貨です。
ギリシャやアルゼンチン、アフリカの一部地域にある国など、自国通貨の価値に不安を抱く人々も、インターネットさえあればビットコインを入手することができます。
自身の資産をビットコインに逃すことにより、自国通貨の暴落などを免れることが可能です。
銀行口座を持てない人々は、途上国に限らずアメリカのような先進国にも存在します。
そのような人々には現金以外の選択肢が用意されていませんが、ビットコインを購入できる状態にさえあれば、暗号通貨を用いた新しい金融サービスにアクセスすることが可能になります。
また、ビットコインは分散性に優れており、自国通貨のような中央管理者が存在しないため、政府がビットコインの送金を止めることは事実上不可能です。
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イーサリアムについて理解を深めよう
ビットコインは、その特性上あくまでも「送金」や「管理」に長けた仕組みであり、多くの場面で使用することは想定されていません。
そんなビットコインの仕組みを大きく拡張された形で誕生したのが、 イーサリアムです。
イーサリアムも、ビットコインと同じくパブリックチェーンに分類されます。
ネットワークの運営者は世界中に分散しており、特定の管理者が存在しません。
ビットコインは、送金の場面で活用されることを想定し開発されました。
一方のイーサリアムは、ビットコインの仕組みを応用して自由にアプリケーションを開発できるようにした仕組みです。
ビットコインと比べて汎用性が高く、より多くの場面で活用することができます。
そのため、世界中の開発者がイーサリアムを使ったアプリケーションを構築し、そのコミュニティが日に日に大きくなっているのです。
これは、特定の管理者が存在しないパブリックチェーンだからこその特徴だといえるでしょう。
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