P2P方式の分散ネットワークってなに?
カリキュラム「ブロックチェーンと仮想通貨の関係を理解しよう」でも学習しましたが、一般的なインターネットの通信方式は、クライアント−サーバ型(クラサバ型)と呼ばれています。
クラサバ型では、基本的に管理者の存在するサーバという機器が全てを管理し、データベースにデータを記録しています。
これに対してブロックチェーンが使用する通信方式を、Peer−to−Peer型(PtoP、P2P)といいます。
P2P型では、コンピュータ(ノードといいます)同士が直接繋がることで通信しています。
そのため、サーバやデータベースといった機器は存在しません。
このとき、たくさんのノードが集まって無数に接続しているものを、P2P方式の分散ネットワークといいます。
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P2P方式のメリットとデメリットを知っておこう
メリット
まずP2P型では、全てのノードが同一のデータを保持することになります。
そのため、ハードウェアの故障や人的ミスなどによって一つのノードが停止したとしても、ネットワーク全体には特に影響を及ぼしません。
要するに、単一障害点が存在しないのです。
この特徴により、ゼロダウンタイムを実現することができています。
ゼロダウンタイムとは、サーバへの過度な負荷やメンテナンスなどにより、一時的にサーバが停止してしまう現象をいいます。
サーバが停止してしまうと、その間、そのサーバで稼働させているサービスを利用することができなくなってしまいます。
デメリット
P2P型は、単一障害点を排除し、ゼロダウンタイムを実現することに特化した仕組みであるため、基本的にそれ以外の部分はデメリットだらけです。
例えば、分散ネットワークを構成するノードの数が増えると、ゼロダウンタイムは更に確実になる一方、全てのノードが同一のデータを保持しなければならないため、処理の即時性は全く備わっていません。
そのため、即時処理が必要な決済の場面などには、P2P型は適していないのです。
また、ゼロダウンタイムとは言い換えると稼働を止めることはできない、ということになります。
もし仮に、個人情報などが分散ネットワークのデータベースに記録されてしまった場合には、その情報を二度と削除できなくなってしまうということです。
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