【レッスン①】ブロックチェーンを支えるP2P方式の分散ネットワークを理解しよう

なぜこのレッスンが必要なのか

ブロックチェーンの目指す「非中央集権」を実現するには、その根幹を支えるための分散ネットワークが重要になります。

本レッスンより、P2P方式の分散ネットワークについて理解を深めていきましょう。

このレッスンで学べること

  • P2P方式の分散ネットワーク
  • P2P方式のメリット、デメリット

P2P方式の分散ネットワークってなに?


カリキュラム「ブロックチェーンと仮想通貨の関係を理解しよう」でも学習しましたが、一般的なインターネットの通信方式は、クライアント−サーバ型(クラサバ型)と呼ばれています。

クラサバ型では、基本的に管理者の存在するサーバという機器が全てを管理し、データベースにデータを記録しています。


これに対してブロックチェーンが使用する通信方式を、Peer−to−Peer型(PtoP、P2P)といいます。

P2P型では、コンピュータ(ノードといいます)同士が直接繋がることで通信しています。

そのため、サーバやデータベースといった機器は存在しません。

このとき、たくさんのノードが集まって無数に接続しているものを、P2P方式の分散ネットワークといいます。


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P2P方式のメリットとデメリットを知っておこう


メリット

まずP2P型では、全てのノードが同一のデータを保持することになります。

そのため、ハードウェアの故障や人的ミスなどによって一つのノードが停止したとしても、ネットワーク全体には特に影響を及ぼしません。

要するに、単一障害点が存在しないのです。


この特徴により、ゼロダウンタイムを実現することができています。

ゼロダウンタイムとは、サーバへの過度な負荷やメンテナンスなどにより、一時的にサーバが停止してしまう現象をいいます。

サーバが停止してしまうと、その間、そのサーバで稼働させているサービスを利用することができなくなってしまいます。


デメリット

P2P型は、単一障害点を排除し、ゼロダウンタイムを実現することに特化した仕組みであるため、基本的にそれ以外の部分はデメリットだらけです。

例えば、分散ネットワークを構成するノードの数が増えると、ゼロダウンタイムは更に確実になる一方、全てのノードが同一のデータを保持しなければならないため、処理の即時性は全く備わっていません

そのため、即時処理が必要な決済の場面などには、P2P型は適していないのです。


また、ゼロダウンタイムとは言い換えると稼働を止めることはできない、ということになります。

もし仮に、個人情報などが分散ネットワークのデータベースに記録されてしまった場合には、その情報を二度と削除できなくなってしまうということです。


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