【レッスン①】暗号通貨の抱える課題を整理しよう

なぜこのレッスンが必要なのか

暗号通貨といえばビットコインがまず想起されるでしょう。

しかし、暗号通貨は文字通り通貨であるにも関わらず、ビットコインは通貨として不適切であるといわざるを得ません。

本カリキュラムを通して、暗号通貨の抱える課題とそれを解決する新たな仕組みについて理解を深めていきましょう。

このレッスンで学べること

  • 通貨の3要素
  • 暗号通貨の課題を解決する新たな仕組み

目次を表示する

通貨に求められる3つの役割


暗号通貨に限らず、円やドルなどの一般的な法定通貨が通貨としての機能を果たしているのは、通貨の3要素を満たしているからに他なりません。

暗号通貨カリキュラム「暗号通貨の抱える課題を知ろう」でも学習しましたが、通貨として成立するには「価値の交換手段」「価値の尺度」「価値の保存」の3つの役割を果たす必要があります。


価値の交換手段

最近では、ビットコインを中心とした暗号通貨で商品を購入できるお店が増えてきました。

そのため、「価値の交換手段」については成立しているといえます。


価値の尺度

商品を購入できるということは、その商品の価値を示すことができるということです。

例えば、1万円のワインを購入するために0.01BTC支払った場合、これはワインの価値が0.01BTCであると示すことができている(価値の尺度)といえます。


価値の保存

暗号通貨は、投資対象としても多くの需要を集めています。

そのため、ビットコインやイーサリアムをはじめとするほとんどの暗号通貨には、大きなボラティリティが存在します。

ボラティリティが大きいと、1万円のワインを購入するのに今日は0.01BTCで済んだのが、明日は0.05BTC必要になるといった現象が発生しやすくなります。

これでは、価値の保存ができているとはいえません。


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暗号通貨の課題を解決する新たな仕組み


暗号通貨は、法定通貨と比べてProgrammable(プログラマブル)である点が非常に大きな強みといえます。

プログラマブルであるとはプログラミングできるということを意味します。


これまでに、「連絡手段」や「移動」がプログラミングできるようになったことで、メールやライドシェアといった便利なツールが誕生してきました。

暗号通貨は、「お金」をプログラミングできるようにした新たなツールなのです。


ここで、電子マネーやクレジットカードじゃダメなの?という疑問が浮上すると思われます。

キャッシュレスの文脈ではこれらは同じ分類となりますが、暗号通貨はデジタル通貨を特定の管理者不在の状態で実現した仕組みです。


お金の管理から特定の管理者を排除することで、1円単位の送金ができたりプライバシーを保護できたりといったメリットを享受できます。

また、何よりも金融サービスにアクセスできない、主に発展途上国の人々にとって便利なツールとなります。

これらの理由から、暗号通貨が通貨として普及することのメリットは大いにあるといえるのです。


しかし、暗号通貨が通貨としての役割を果たすためには、「価値の保存」を実現する必要があります。

そこで開発が進められているのが、「ステーブルコイン」という新たな暗号通貨です。


次回以降のレッスンでは、このステーブルコインを中心に、暗号通貨だけでなく法定通貨の抱える課題をも解決する次世代の金融システム「DeFi」について学習していきます。


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【レッスン①】 暗号通貨の抱える課題を整理しよう

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